恵みの雨、ため息の雨。
窓の外で降り続く雨。せっかくの休日が台無しだと感じたり、通勤・通学の足が乱れることに憂鬱さを覚えたりするのは、ごく自然な反応です。私たちはついつい、自分の視点から「雨=不便なもの」というレッテルを貼ってしまいがちですよね。
しかし、一歩視線を外へ向けてみると、この雨音を全く違う気持ちで聞いている人たちがいます。
「誰かの不都合」は「誰かの切実な願い」
私たちが「嫌だな」と傘を差すその瞬間、この雨を心待ちにしていた場所があります。
- 農家の方々 田畑の土を潤し、作物を育てる雨は、まさに「天からの恵み」です。日照り続きで土が割れ、作物が枯れそうになっている時、この雨はどんな高価な肥料よりも価値のある救いになります。
- ダム・インフラ関係者 私たちの生活を支える水の貯蔵庫。水位が下がれば取水制限がかかり、多くの人々の生活に影響が出ます。彼らにとって、雨雲の到来は安堵のサインでもあります。
「自分が今、最も遠ざけたいと思っているものが、実は世界のどこかで誰かが最も切実に求めているものだった」。
そう考えると、少しだけ雨空を見る目が変わりませんか?
逆もまた然り、という視点
この現象は雨に限ったことではありません。
- 自分が当たり前だと思って捨てようとしている「古い服」を、切実に必要としている人がいる。
- 自分が「退屈だ」と感じている「平穏な日常」を、戦禍や混乱の中で夢見ている人がいる。
- 自分が「もっとこうだったらいいのに」と不満を抱く「今の仕事」を、喉から手が出るほど求めている人がいる。
逆に、あなたが今、喉から手が出るほど欲している「特別な才能」や「高い地位」を、それを手に入れた本人はその重圧から逃げ出したいと思っているかもしれません。
視点を入れ替えて、世界を優しく見る
私たちはどうしても、自分のフィルターを通してしか世界を見ることができません。しかし、「自分にとってのマイナスが、誰かにとってのプラスである」という可能性を頭の片隅に置いておくだけで、心の波立ちは少しだけ穏やかになります。
次に雨が降ったとき、もし憂鬱な気分になったら、こう思ってみてください。
「私のこの不便さが、どこかの農家の笑顔や、街の蛇口から出る水に変わっているんだな」
そう思うと、グレーの空も、ほんの少しだけ明るく見えてくるはずです。
以上、雨男松下の気持ちでした。
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